先日隣の市にあるBookoffにて、店舗押しのラノベのカバーイラストを見て、ちょっとがっかりしたのですが、今日我が市のBookoff店舗押しのラノベのカバーイラストを拝見し、目が覚めました。
いいのです。
これだよ、と思いました。
ラノベのレーベルは、GAと電撃。恐らく古くからあるレーベルです。そのカバーイラストは見ごたえ半端ない。表紙だけで本が欲しくなる、ようなレベルのイラストでした。
買いませんけどね。ラノベが体質に合わないから・・・。
真新しい教本
ラノベは買いませんでしたが、イラスト作成教本は一冊買ってみました。
写真の書籍です。「身体」描き方辞典。
この手の本は、キャラが気に入らないとなかなか買う気にならないのですが、はっきり言って、キャラはあまり好みではありません。
それでも、幅広く、浅く解説しており、一冊あってもいいな、と思い手に取りました。
ほとんど新品のような古本です。最初に購入した人は、どうしてこの本を手放したのでしょう。ちょっと興味があります。
私のように、全くの初心者が手に取り、この本を参考に描こうとしたのなら、かなり悩んだのではないでしょうか。
というのも、デッサンの基本のページが余りにも少ないのです。でも、基本的なことが一応少なからず書いてある。この、一応少なからず、というのがくせものなのです。
人体の比率は、ラフに把握しないと結構大変
例えば、頭頂から股下までが1とすると、股下から足の裏までは1。
という一般的な体の比率が書いてあります。ここは問題ありません。
さらに細かな各部の比率が順に書かれています。それ、何が問題なの? と思われるかも知れません。が、その比率の数字が微妙なのです。
例えば、胸部と腹部の比率は5:4と表記されています。
で、頭部と胸部は4:5です。
どう思われますか?
ちょっと、えっ、と思いませんか。一瞬、わけがわからなくなります。
頭部:胸部:腹部=4:5:4ということですね。(たぶん男性の場合)
でも、私だったら、頭部:胸部:腹部で1:1:1としてしまいます。
若干、胸部が長めかな、ぐらいの大ざっぱな捉え方です。あるいは、頭部:身体=1:2でしょうか。
いや、それじゃあ大ざっぱ過ぎておかしい、と感じる人もいるかも知れません。
ただ、私的には、そこまで精度が細かいと描く気が失せてしまいます。
この本を手放した人が、もし、この本を頼りにデッサンから始め、この本のこの表記を頼ってしまったためにデッサン段階で挫折したとしたら、ちょっと悲しいですね。
絵って、大ざっぱでいいんですよ。というか、いかに大ざっぱに捉えるかが一番難しいところ、という気がします。
目が痛い
単に、サンプルイラストが好みに合わなかったので、使わなかっただけかも知れませんけどね。
さて、もう一作の方ですが、難儀しています。
さすがに髪を細かく描こうとすると、調整に要する時間が半端ないです。描いては消し、あるいは描きなおし、を繰り返しています。スクリーンを見続けているせいか、目に痛みが起きてしまいました。
途中段階ですが、下塗りまで進めました。
本来は、顔の部分をある程度仕上げてから髪の彩色に進むのかも知れませんが、もういいや、勘弁して!、という気持ちになってしまい、体部の線画調整をろくろくしないままご覧のような下塗りに進んでしまいました。
顔のパーツ調整も中途半端です。恐らくある程度描いてから、おかしい、と気づくのでしょう。
バラは、デフォルトで入っていたバラブラシを使って、適当にレイアウトしました。
このバラブラシですが、ラスターしかありません。確かに、この手の素材は、すべてラスターでできています。
縁と色は、カラー設定をフロントとバックで設定すればその通りに彩色されます。
この絵の場合は、フロントに黒、バックにピンクを設定しています。
ですが、イラスト化するには、この二色だけではどうにもならない。花びら一枚一枚、しかも光が当たる面と影になる面で、明度を変えなくてはなりません。
コミックならいいかも知れませんが、イラストの場合、そのままでは使えないのです。あくまでも当たりの「絵」です。
どんだけ時間がかかるのよ?
クリスタの素材置き場には、数多くの素材が並んでいますが、中でも作画の効率を上げるため、という宣伝文句のものが少なくありません。
その宣伝文句を目にしても、今まではちょっとピンと来ませんでした。
で、ちょっと細かく描いてみようとして、膨大な時間を要することに気がつきました。要するに、少しでも高い品質の絵を描こうとすると、かなり時間を要し、どうしても効率を考えざるを得ない、ということです。
効率を上げるには、クリスタの機能だけではどうにもならず、こうした素材を使ったり、自分なりに効率を上げる工夫をする必要があるのです。
いずれにしても、このバラ・・・、どうしましょう?
やっぱり本はいい
Bookoff店内には、全品20%オフというポスターやチラシがびっしりと貼られていたため、二割引きで購入できるかと思ったのですが、購入後の明細を見ると、表示金額のままでした。
もしかしてカード払いは、割引なし? と思いBookoffのサイトで確認してみると、5月3日から6日までの期間限定のイベントのようでした。前宣伝というやつですね。
それはそれとして、書籍形式のテキストはやっぱりいいですね。
必要なことは、きちんとまとめられています。WEBだと、どういうわけか、どれも断片的な情報に見えてしまいますし、断片的な情報が数多く掲載されていることで、逆にわけがわからなくなることも少なくありません。
この本だけでなく、「(キャラ)塗り」「服とシワ」「背景」なども欲しくなりました。
出版社も、この手の本を手にする読者のニーズがやっとわかってきたらしく、ツールや描き方についての詳細を事細かく記述した内容を増やしつつあるようです。また、本と連動して、素材やブラシをダウンロードできるようにしています。
この手の本は、キャラが好きかどうか
テキスト本の多くには、プロのイラストレーターが執筆した個性的なイラストが用いられています。そうなると、サンプルの絵の好みが少なからず発生します。
たとえば、キャラ塗りの本の一冊、
プロ絵師の技を完全マスター キャラ塗り上達術 決定版 CLIP STUDIO PAINT PRO/EX 対応
というテキスト本があります。
この書籍では、10人のイラストレーターがそれぞれの技を披露しているのですが、はっきり言って、好きなキャラでないとと学ぶ気になりません。
つまり、こんな絵が描きたい、というビギナーの気持ちに応えてくれないと、価値がない、と思えてしまう。私的には、10人中、三人の絵が好きです。この三人のテクは学びたいな、と思いました。
一人、あるいは、一作品でも、「こんな絵が描きたい」と思える内容が入っていれば、購入するかも知れません。
そして、内容は、ちゃんと学べるもの。当たり前かも知れません。テキストですからね。読んでも学べないなら、テキストでも何でもありません。テキストを見てもわからなかったから、通信講座で学んだ・・・。確かに、今までの書籍には、そういうものが多かったような気がします。でも、今はそうじゃないですよね。
どうしてもページ数の制限上書ききれない内容があるなら、ある意味、ページが無制限のWEBを使って補足すればいいのです。本というパッケージ+WEB(デジタル情報)で結構強力な情報パッケージが構築できるように思います。
それにしても、この手の本、全ページフルカラーで2000円ちょいです。(古本は、1400円でしたが)出版者としての立場で言うと、安いです。
かなり売れてくれないと大変だと思うのですが、出版社もそれなりに資本がないと出せるものではありません。
今の「塗り」から脱皮したい・・・
実質日数30日ほど描いてきて思うのは、今の「塗り」から脱皮したい、ということです。
一応、クリスタの応援サイト上のプロの方のテキストを元に描いてはいるものの、やはり、何か足らないな、と感じています。
何が足らないのか自体、実はよくわかっていません。何もかも足りない、と言えば、確かにそうなのですが、個人的には「塗り」について学びたい、と感じています。
下塗りをして、影をつけて、ハイライトを入れる、という基本の塗り作業だけでは、プロたちのイラストの雰囲気がどうしても出せない、と感じています。
実際、彼らはどうしているのでしょう?
チマチマと制作を進めながら、しばらくは教本探しも楽しみたいと思います。