Old Boy のマンガ日記

四コマ漫画で語る創作日記

イラストに挑戦(954H)・・・ちょっとリッチなマンガ動画の作画

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Spotifyが突然動作しなくなり、落ち込んでいます。休日などは一日12時間以上聞き流すこともあり、重宝していたのですが・・・。

やっぱりイラスト調が好き

マンガ動画サンプルとして、エミナーアニメガール1という中途半端なコンテンツを作りましたが、続編の2では、若干イラスト、絵画表現を入れた絵で作ってみました。

動画の完成までにはまだ時間がかかりますが、作画はほぼ終了しました。これまでの作業時間の集計は以下のようになります。

 ラフ 5時間 17枚(タイトルページ、切り替わり、エンディングページを除く)

 線画 10時間

 彩色 16.5時間

今までに作ったコンテンツの小変更で済ませたページも多々あります。ですが、トータル20枚のページ数というのはそれなりに圧迫感がありました。

仕上げ(線画+彩色)については、26.5/20=1.325時間、約1時間20分が1ページ当たりの作業時間になりました。

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こんな感じで同じレイヤーを繰り返し使っているページもあります。当然二枚目は短時間で済みます。

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俯瞰アングル、しかもえらくパースのついた絵は想像以上に時間がかかります。こんなアングルの絵がスラスラ描ければいいのですが、私の場合、3Dモデルを使わないと描けません。

マンガ・アニメ調との違い

マンガ動画の多くはマンガ調です。ですが、1ページ当たり2時間ほどなら、イラストっぽい表現もありじゃね。そう思いました。大変は大変ですが。

マンガ・アニメ調とイラスト調の違いですが、以下のように表現に差をつけました。

 

  マンガ調 イラスト調
線画 黒一色、ペンによる線画 黒もしくは濃い色一色、ペンによる線画。仕上げの段階で色トレス
下塗り 一色での塗りつぶし 一色での塗りつぶし
影1(立体感を出すための陰影) 場合によっては使用(エアブラシ) 場合によっては使用(エアブラシ)
影2(細かな影) ペンによる彩色 筆により、エッジとスムーズを使い分けながら彩色
影3(落ち影) 影2と共通 場合によっては使用、筆を使いエッジを立てて彩色し、部分的にぼかしを入れる
髪ハイライト 天使の輪、ペンを用いて単純な円弧を描く ペンで着色後、髪の流れに沿って滑らかにぼかす。さらに必要に応じて木漏れ日調のハイライトを加える
ペンにより反射(瞳下部)を加える 筆により反射を加え、さらに上部に影を入れる
瞳ハイライト 2,3点のハイライト 2,3点のハイライトに加えて、空からの映り込みをグラデーションで加える

 

マンガ表現は、線がはっきりしているだけに、技量がそのまま見えてしまいます。線が全くこなれていない私にはプロのような高精度の線画はとても真似できるものではありません。

プロ、セミプロの漫画家らにこの仕事に入ってこられた日には、とても戦えるものではありません。戦う気もありませんし。

テクニックの未熟さをカバーできるような表現を用い、どうしても時間を要する部分については、作業性を高める工夫をしてはどうかと考えました。ガチンコするのではなく、最初から住み分けを考えておきたいところです。

今回のプロセスでは、複数のページをまとめて線画、彩色を行っています。これは、1ページずつ仕上げるよりは格段に速いです。

また、一枚絵では、線画の色トレスをマニュアルで行っていますが、今回は教科書(キャラ塗り上達術)にあった次の方法を用いています。

  色トレス・プロセス

  1. セリフを除く絵の部分について「表示レイヤーのコピーを結合」→ 表示されている絵が一枚のレイヤーになります。

  2. そのレイヤーに対して、20~30でガウスぼかしをかけます。主に20で設定しました。アップの絵などは数字を大き目(例えば25程度)が結果はいい感じです。
  3. このレイヤーを線画レイヤーの上の階層に置き、クリッピングします。
  4. 黒や茶の線画が、かなり薄い色(あるいは濃い色)になりますが、レベル補正機能を用いて線画の濃さを調整します。レベル補正は、入力側と出力側を別々に調整できますが、私は入力側の中央のカーソルを左右に動かし、調子を見ながら設定しました。

色トレスは、線画の色を調整することで彩色された面となじませるのが目的です。これ以外にもよりよい方法、あるいは自分に合った方法があるかも知れません。

この色トレスをするとしないでは仕上がりに大きな違いが出ます。極端に言って、色トレスをしないのがマンガ、するのがイラストと言っていいほどの違いが感じられます。

いずれにしても時間をたっぷりかけられる趣味の一枚絵と異なり、作業としての作画では、決まったプロセスを用いたり、プロセスそのものを自動化したりと時短、楽を極力目指したいところです。そうでもしないと圧倒的作業量に押しつぶされます。

自分のコンテンツ考

前回、イラストレーターの仕事はストック性に乏しく、賃金を得るには描き続けるしかないと述べました。絵ではなく、音楽の世界も似たような部分があります。

プレイヤーの仕事などは演奏してなんぼです。結局は賃金労働でイラストレーターに近いものがあるように感じます。

Youtubeなどを見ていると、多くのプレイヤーの方がコンテンツをあげています。内容としては主に演奏テクニックに関するものです。

同様にプロのイラストレーターの方の中にもテクニックに関するコンテンツをあげている方は少なくないと感じます。

プロのテクを知りたい方は多いでしょうし、旬の動画で見られるならうれしいでしょう。また、コンテンツをあげる側としては、先生役として満足感も得られます。

何よりも、これらのコンテンツは後に残ります。

動画サイトがいつまで続き、いつまで収益を約束してくれるかは未知ですが、こうしたテクの紹介(教育コンテンツ)は発する側も受ける側も得るものがあります。

逆の見方をすると、こうした活動をしないと(収益的に)やってらんない、という方も少なからずいらっしゃるのかも知れません。

また、私の好きなイラストレーターの中には、教室を開いている方もいらっしゃいます。そんな時間があるのかとも思いますが、そうでもしないとなかなか安定した収入が得られないという事情があるのではないかと想像します。

いずれにしても、それなりに実績のあるプロの方でないと、説得力ある指導はできませんし、見る側、受講する側も納得できないでしょう。

ここでイラスト関連の仕事について簡単にまとめてみます。きちんと調べたわけではなく、今頭に入っているものを羅列しただけのものです。

左が後に残る(可能性の高い)仕事、右が一過性の仕事、いわゆる請負仕事です。

後に残る仕事 一過性の仕事
書籍(リアル本、電子書籍  
 イラスト作品集(同人、単独)  
 イラスト技法書(著者の場合) イラスト技法書(作画サポート)
 漫画・アニメ(自作) カバーイラスト、作画作業のみ
 絵本(自作、絵のみ)  
   
動画コンテンツ  
 イラスト作品   
 イラスト技法(講義)  
 マンガ動画(自作コンテンツ) マンガ動画(イラストのみ)
 ムービー絵本(自作コンテンツ) ムービー絵本(絵のみ)(?)
   
キャラデザイン(キャラが様々な媒体やグッズに展開できる場合) グッズ販売
  アイコン作成・似顔絵
  イラスト教室(リアル、オンライン、オンラインコンサルティング、個別相談、個別指導など)
  作画一般(パッケージ、挿絵)

 

世の中の多くのイラストの仕事は請負仕事です。請負仕事は基本的に予算があるので、確実に賃金を得ることができます。

自作コンテンツはそうはいきません。オリジナルと言えば聞こえはいいのですが、出せば売れるわけではありません。長い時間をかけて積み上げていくしかない、と思っています。

自作コンテンツについては、一つの媒体だけでなく、複数の媒体に違う形式でアップしてはどうかと思います。企業のようなマルチメディア化は難しいですが、電子書籍と動画は無料で手軽に参加できますので。

 

電子書籍 動画コンテンツ
イラスト作品集 <=> イラスト作品集
   イラスト技法書 <=> イラスト技法(講義)
    絵本 <=> ムービー絵本

 

絵本については、書籍の場合、絵だけ描いた絵描きにも印税が入るという認識です。絵がないと成り立たない本ですからね。文章家といっしょにムービー絵本や電子書籍絵本を作り、利益が出た場合、どう配分するかの決まりはないと思います。チームで作った場合に利益をどう配分するかは事前に決めておいた方がいいでしょうね。

利益が出れば、ですが。

ボイスチェンジャー

一般のボイスチェンジャーに加えて、音楽用のボイスチェンジャー(音楽の場合は、ボーカルエディターとかボーカルエフェクターと呼ばれます)も試してみました。

試したのは、Vocal Shifterというフリーソフトと、Melodyne 5という本職用のソフト(一か月のフリートライアル。一番高いやつで10万円だそう)です。

結果から言うと、「恋声」ってかなりいいソフトですね。

現場で使われているMelodyneに期待していたのですが、会話音に対しては苦手なようです。

フリーソフトのVocal Shifterは結構使えそうだと感じました。音声によっては「恋声」よりも高品質です。

恋声で変換した場合、ポップノイズがないにも関わらずポップノイズのような音が紛れ込むという現象が起きることがあります。これがVocal Shifterにはありません。

反面、Vocal Shifterでは、声の高さによっては処理しきれずに、オリジナルの音声が一瞬紛れ込むことがあります。

それぞれ一長一短ありますので、音声によって使い分けるのもありかも知れません。

また、ささやき声については、会話用のソフトの方が結果はよいです。

音楽用のソフトは高い精度で音程を調整するのが目的です。ささやき声のような音程感に乏しい音については、処理しないか、別の処理をしているようです。音楽制作上必要な処理なのかも知れませんが、会話音には必要のない高機能のようです。

 

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次回は絵本を進めましょう

今回は若干のイラスト表現を入れたマンガ動画の原画を描いてみました。作業時間はそれなりにかかるものの、この表現の方が描いていて楽しいです。

今回の絵を営業用サンプルにしていいかどうか迷っています。仕上げ品質を松・竹・梅とするなら、この絵は私的には松に近い竹でしょうか。時間的にも労力的にもそれなりに重たいものがあります。

ただ、あくまでも自分として頑張ったというだけで、デッサンも仕上げもプロとは比べようもありません。この荒々しさをアナログ的と見てくれるか、単なる不具合と見るかは依頼者次第ですね。

次回は絵本の方を進めたいと思います。